教員・研究室情報
| 取得学位 |
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| 研究室・ユニット名 | 食肉科学 |
| 研究テーマ |
骨格筋と食肉の生化学ならびに細胞組織学的研究<br /> |
| 研究キーワード |
骨格筋
酸化ストレス
筋損傷と再生
食肉生産
食肉生化学
各種顕微鏡技法
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| 教育・研究への取り組み |
美味しい肉と骨格筋生理に関する研究を実施しています。「動物の骨格筋が食肉へと転換するための生化学的な変化」や「骨格筋量の維持に関わるミトコンドリアの構造や機能」などが現在の主な研究テーマです。 |
| 関連記事 |
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受験生へのメッセージ
誰もが美味しい「お肉」を食べられる時代が過去のものになるかもしれません。これからは食肉科学的視点での骨格筋研究がとても重要になります!酪農学園大学で一緒に「お肉」のサイエンスを展開しましょう!
研究シーズ
| 研究キーワード |
食肉骨格筋生理鶏異常硬化胸肉
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|---|---|
| 研究テーマ | 鶏異常硬化胸肉の発現機序の解明とその低減化に向けた取り組み |
| 研究の概要・特徴 |
ブロイラーとは、食肉生産のために飼育された若鳥(孵化後50-55日齢)の呼称であり、産肉性向上のために長期にわたり育種改良を重ねられてきた品種が使用されている。育種改良の結果、ブロイラーの産肉性は著しく向上しており、同日齢(48日齢)の採卵鶏(以下、レイヤー)の生体重(1.79 kg)に対して、ブロイラーの生体重(3.37 kg)は同じ飼育期間で2倍近くの体重となる。その主たる要因は胸肉歩留まりの向上にある。このような育種改良を続け、ブロイラーの胸肉歩留まりは現在も向上している(図1)。その一方で、過度な産肉性の向上は、生体のホメオスタシスにおいて明らかなストレスを生み、と殺時に筋肉の異常が観察されることが、近年多くなってきた。その1つにゴムのように著しく高い弾性を持つようになった異常硬化胸肉(wooden breast,WB)の発現がある。WBは2014年に初めて報告され、現在世界中の国々でWBの研究報告が続いている。WBの外観ならびに組織学的特徴については、炎症性ゲル状滲出液の筋表面への被覆、点状の出血、ならびにゴム状の硬化(図2)、さらに筋線維の異常変性と筋組織の基質化が報告されている(図3)。また、その硬化が浅胸筋の頭部側で著しいことも合わせて報告されている。このような特徴をもった胸肉が消費者に好まれるわけもなく、見た目の外観異常により忌避される。したがって、わが国では食鳥処理工場で廃棄されて、テーブルミートとして店舗に陳列されない。その廃棄量についての明確なデータを持ち合わせていないが、日本国内の一部の養鶏場では、2016年の段階で飼育数全体のおおよそ3-10%が廃棄されていると見積もられている。 |
| 産業界等への アピールポイント (用途・応用例等) |
今後20年程度で全世界的に食肉の供給量が不足すると予想されています。その対策の一つとして、現在生産されている食肉資源を最大限活用する責任が我々にはあります。そのための技術開発に興味があります。 |
| SDGs |
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